患者に選ばれる病院作りのカギを担う認定看護管理者
患者や家族、地域の住民に対して質の高い組織的看護サービスを提供する役割を担っているのが、日本看護協会の審査に合格した認定看護管理者です。病院を運営していくうえでカギを握っているともいえる存在です。
例えば、助産師外来などの新たな部門を立ち上げていくために、チーム作りや役割分担の調整、マニュアル作りなどのクリエイティブな作業を行います。また、診療報酬で「○×患者加算」が新設された場合には、その加算が得られるように、○×専門の認定看護師を育成するなど、コスト面を視野に入れつつ医療の質を向上させるのも、管理者のお仕事となります。
さらに、患者さんの院内での転倒などのアクシデントの要因を分析して、問題点を洗い出し、これを減少させる改善策をチームで取り組みます。そして具体的な院内環境の整備、看護師の配置と配置数の検討、リスクを捕らえるためのスタッフの能力強化を進めます。
幅広い知識と経験を踏まえたジェネラリストとして、チーム全体の力を活用しマネジメントを行う認定看護管理者は、医療を運営していくうえで欠かせない存在として認識されています。有資格者で最も多いのが副看護部長となっており、その背景には役職について今後の組織運営をどのようにしたらいいのか、と考える時期に受験しているものと考えられます。